検索エンジンはホームページの色などのデザイン的な要素は評価に入れません。これは、実際に私たちが見ているホームページを評価しているのではなく、HTMLを読んでホームページを評価しているからです。
よって、検索エンジンに対して最も適した形でHTMLを書けば良いわけでして、SEOの真髄はココにあります。
では、検索エンジンに最も適した形とはどのようなものなのでしょう?HTMLはもともと学術的なものから発展してきたものなので、基本的には学術論文の書き方が良いとされています。
そこで、今回のレポートではSEO効果を狙うために、「学術論文の書き方」、「実践的なテクニック」、「SEOとしての効果」と言った点について考えていきたいと思います。
学術論文は複数の節(sections)からなるのが一般的です。さらに、各節は複数の段落(paragraphs)からなり段落は文(sentences)から構成されます。
続いて、一般的な節の構成について考えていきます。
1 |
はじめに(Introduction) |
問題提起と解決のためのアプローチについて |
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↓ |
2 |
データと解析手法(Data and Method) |
問題を解決するために用いた方法について |
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↓ |
3 |
結果(Results) |
前節で得られた事実と問題に対する答えである論理 |
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↓ |
4 |
議論(Discussion) |
「結果」で得られた事が、どのような意味を持つのかについて |
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↓ |
5 |
結論(Conclusions) |
「結果」と「議論」から、全体の結論について |
このような流れが最もポピュラーな構成法だと思われます。
よって、「ある問題を取り上げ、どのような方法で解決し、どういった事が分かったのか」を簡潔にまとめたものが論文なのです。
前項で説明したのは学術論文の書き方の基本ですが、私たちが目指すのはSEO効果を狙ったものでありますから、「はじめに問題を提起して………」と言ったことを忠実に再現する必要はありません。
SEOを考える時に大切になってくるのは構成です。論文構成の要素を取り入れたホームページを作れば検索エンジンに適した形となります。
つまり、内容をいくつかの節に分け、それぞれの節ごとに説明や要約などのテキストを配置すれば良いのです。その際、文章の論理構成を示す<hx>タグを利用します。<hx>タグはxの数字により6段階の階層に分類され数字の小さいものほど上位階層に位置するものとなります。
レベル |
タグ |
見出し |
1 |
<h1> |
題 |
2 |
<h2> |
部 |
3 |
<h3> |
章 |
4 |
<h4> |
節 |
5 |
<h5> |
項 |
6 |
<h6> |
小見出し |
これらのタグを利用することにより、簡単に論理的な構成にする事が出来ます。
ただし、文章の流れを無視したタグの使い方をするとスパムとみなされてしまうので注意が必要です。
<h1>タグであるなら文章の「題」ですので、ページ内においては一度だけしか使うことは出来ません。なぜなら、ページ内に「題」がいくつもあるのはありえない事だからです。同様に<h2>タグが多いのも不自然です。数字の小さいタグは使用できるのは少なく、逆に数字の大きいタグほど複数出てくるのが自然です。「○○部△△章□□節◇◇項」となるわけですから、当然ですよね。
では、なぜ論文的な構成にはSEO効果があるのでしょう?
論文は、はじめに見出しがあり、それについての詳細な内容や筆者の主張などが入ります。このような構成をしているものは終始一貫のテーマを持つことになります。
主張したいことを羅列するのではなく、ページごとに大きなテーマがありその中でさらに細かい節によって区切られているとページ自体の方向性がハッキリするからです。よってページの内容が明確となり検索エンジンの評価も高くなります。
また、<hx>タグを使ってページを構成していることも重要です。<hx>タグ内に出現する言葉は、そのページの題や章、節になるわけですから当然重要な言葉となります。検索エンジンはこれらの言葉を重要視したあと、詳細な内容を評価し掲載順位を決定するわけですから、「何が重要か!」と言う事が大変分かりやすいページとなります。
このように、論文的な構成を取っていると非常に「シンプル」で「分かりやすい」ページとなります。よって検索エンジンも「このページは何が言いたいのかが明確」と評価してくれるので合致するキーワードでの順位もおのずと上位になります。
論文は多くの人が目にするものであり、誰が見ても著者の考えや主張が分かるものでなければなりません。検索エンジンに対しても、このような作りにしておけば何が言いたいのかを正確に伝える事が出来ます。
よって検索エンジンのみを考えるのであれば、論文の構成を意識し出来るだけシンプルでテキスト中心のページとすれば良いのですが、それではユーザーを楽しませることは困難です。
論文は情報の塊でありますが、論文だけを読み続けていくことは非常に労力を使います。ですから、配色などを気にした見やすいページである事も必要です。
ホームページの中身は検索エンジンにアピールできるような、そして外見はユーザーにアピールできるような物が理想です。論文的な構成は、あくまでホームページの中身を明確するための基礎部分として考えていけば良いと思います。
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