現在、日本の携帯電話契約者数は約8600万人強と9000万人に迫る勢いです。また人口に対する普及率は7割弱となっています。
年毎の携帯契約数は一時の爆発的な増加に比べ落ち着きましたが、その背景には『1人1台』が定着してきたための頭打ちだと考えれます。それとは反して、携帯を利用したインターネット接続に対する数は増加の傾向にあります。
そこで、今回のレポートでは携帯電話とインターネットとの関係を考察していこうと思います。
携帯電話は、1979年の「自動車電話サービス」が始まりです。当時は加入料、基本使用料、通話料のほかに『保証金』なるものが必要で、とても個人で使用できるようなものではありませんでした。
それが、1993年の保証金制度の廃止、1996年の新規加入料の廃止と、年を追うごとにリーズナブルになり、また、携帯本体の「小型化」「軽量化」などの機能面の向上とあいまって現在の普及率に至っています。
対抗馬として「ポケベル」や「PHS」もありますが、1996年以降の携帯電話の伸び率は凄まじく、約
1,000万台/年
という驚くべきペースで増加し続けました。
携帯の機能面が向上するにつれ、ただの「通話機」としての機能を脱し始め、携帯に付加価値をつけることが注目されるようになりました。
その最たるものがメールとネットです。現在、この機能が付いていない携帯は皆無で、「通話機能」と同じ位置づけにあると思います。
また携帯電話の「モバイル」としての機能が充実することにより、利用者も増加し環境も整ってきました。携帯電話のシェアNo1であるドコモに関しては90%の人がiモード契約をしている点など、その事を物語っていると思います。
このように、ネット環境のハードとソフトの面が充実してきましたが、実際にそれを利用するユーザーはどのように考えているのでしょう?
現在、携帯契約者の4割が週1回以上インターネットを利用しているという統計が出ています。しかし、これがパケット定額サービス利用者では「8割の方が週1階以上利用」と2倍になっています。
私たちユーザーにとってはパケット代が安い事に越した事はありませんので、定額サービスによる使い放題が注目されるのも納得が出来ます。
また、定額サービスの料金については3000円以下を望む声が多く、今後価格の値下げが行なわれれば、定額サービスの利用者が増加すると考えれます。
パケット定額サービスの利用者と非利用者ではインターネット利用に2倍の差が出ていました。これは、「インターネットに接続はしたいが、料金が心配」というユーザーの心情の表れではないでしょうか?
やはり、定額サービス非利用ですとそれなりの料金がかかってしまいますし、興味本位程度での携帯による接続は避ける気持ちも分かります。
その点、定額サービスですと料金の心配は無く、自由にインターネット利用が出来ますが、月々の利用料がまだ高く、定額利用と非利用の差し引きを考えると二の足を踏んでしまうのが現状なのかもしれません。
ですが、携帯端末によるインターネットライフの注目度が高いのは事実です。今後、定額料金の需要と供給のバランスが取れれば、携帯電話での利用が「当たり前」になるかもしれません。
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